活動レポート
2018.04.07 果樹生育
果樹園にも春が来た
桜が平年よりも12日も早く開花しましたが、
荒井事業所の果物の芽もどんどん膨らんで、写真のようにあっという間に花の蕾が顔を出しました。
リンゴの仲間のクラブアップルの蕾は、栽培品種の蕾よりも早めに進んでいます。
ブルーベリーも花の蕾が一つ一つ分かれてきています。
荒井事業所では、通常年のリンゴの開花はGW中になりますが、
今年は4月中旬頃から見ごろになりそうです。
リンゴ、ナシは桜と同じバラ科の植物で、花びらは5枚ですが、見た目の印象はずいぶん違います。
ぜひ、事業所へ足を運んでいただき、果物の花も堪能していただきたいと思います。
※写真1番上(トップ)がブルーベリー
中左 リンゴ
中右 クラブアップル
一番下 梨
2018.03.22 果樹生育
もうすぐ春,出番を待つ果物の芽
暖かい日がちらほら現れるようになって,いよいよ春到来です。
せんだい農業園芸センターの果物たちも,剪定や誘引作業が進んで,発芽,開花を待つばかりとなっています。
今回は,そんな果物たちの芽をクローズアップしてみました。
リンゴ(品種は「はるか」)はライトグレーの産毛と赤褐色の皮に包まれた芽です。
それに比べるとナシ(品種は「幸水」)の芽は明るい褐色で,やや大きくでごつい印象ですね。
ブドウ(品種は「シャインマスカット」)の芽は葉の付け根の跡よりも,控えめです。
芽の反対側にはつるの跡が見えます(本来は,丁寧に切らなければなりません・・・・)。
イチジク(品種は「バナーネ」)は,とんがり帽子のおしゃれさん。
このとんがり芽の上に見える丸い芽は,うまくすると花いちじくになって,7月末に大きな果実に育ちそうです。
普段は果実に目が行きがちですが,季節によって樹そのものもいろいろな表情を見せます。
これからの季節は,ダイナミックにその姿を変えていく時期です。
果実を収穫するときだけではなく,芽だしの時期,花の時期,新緑の時期,幼果の時期,収穫の時期等,せんだい農業園芸センターへ足を運んでいただき,果物を身近に感じていただければと思います。
平成30年は,いよいよブルーベリー,ナシ,ブドウ,イチジク,リンゴすべての果樹で収穫が始まります。
収穫体験など詳細が決まりましたら,またご案内しますので楽しみにお待ちください。
2017.10.24 果樹生育
いちじく いろいろ
秋も深まり,農園ではいろいろないちじくが採れています。
コハクは,熟すると果皮が名前の通り琥珀色になります。
糖度は18度前後で,さっぱりした食味です。
果皮が割れるほどまで熟すとねっとり感が増してきます。
バナーネは,フランス語でバナナのようなの意味を持つといわれていますが,
バナナに負けないほど甘く,糖度は20度以上になり,ずっしりした食感が楽しめます。
ビオレソリエスは,濃い紫色の美しいいちじくで,この3品種の中では
最も糖度が高く22~23度にもなります。
甘さの中に,わずかに酸味も感じ濃厚な食味です。
- コハク
- バナーネ
- ビオレソリエス
スタッフや食べ比べた人の感想を聞くと,人それぞれ好みが分かれました。
今年は,まだ全体に収量が少ないのでコハクがあと1週間程度,
バナーネは11月上旬まで楽しめると思います。ビオレソリエスは
タイミングが合えば出せる程度です。
土日の直売所で,2~3個入りパックを,1日5~8パックの販売ですので,
売り切れの際にはご容赦ください。
今の時期,市場ではいちじくが減ってきており,生で食べるいちじくを
もっと食べたいと思っている方は,是非足を運んでみてください。
冷凍したいちじくを半解凍にして食べると,上質なデザートに大変身しますよ。
2017.09.19 果樹生育
いちじくの収穫が始まりました!
園内に吹き渡る風も秋の気配を感じるようになりましたが、秋の味覚、いちじくの収穫も始まりました。
日本の生食用いちじくは、輸送性があり収量が上がる『桝井ドーフィン』が主で、当園で販売開始した『バナーネ』は、完熟すると果皮に亀裂が入り傷みやすいためほとんど出回っていません。
まだ収穫が始まったばかりで、土日祝限定の1日に数パックの試行販売ですが、写真の結実状況ようにたくさんなっていますので、徐々に販売量は増える見込みです。
ちなみに、仙台でいちじくを食べるときには甘露煮にするのが一般的ですが、その時に用いる品種は『ブルンスウィック』です。
(在来種と呼ばれていましたが、宮城県農業・園芸総合研究所でDNA鑑定の結果、品種名が明らかになりました)
当園で栽培している『バナーネ』、『コハク』などの品種は、生で食べると大変甘く濃厚な食味です。
さらに、冷凍して食べるとまた格別な美味しさがあります。
いちじくにもいろいろな品種があって、食べ比べる楽しさがありますので、
是非秋の味覚を堪能していただければと思います。
2017.08.28 果樹生育
思ったより・・・・
梨の収穫時期が近づいてきました。 今年は,定植年なのでほんの数個ならせただけです。 防鳥網もかけていないので,鳥さんたちと収穫競争せざる得ませんが, そんな中,幸水を収穫しました。
ヤマセが吹き込み,連続降雨日数を更新したような気象条件でしたから, 当然日照は無く,きっと糖度は低くてがっかりの予感でしたが, 思ったより高く,写真のように13.6°もありました。 果汁も豊富で,なかなかの食味でした。 着果量が少なく,日当たりも良く,高畝栽培で水はけも良かったなどが 高い糖度に貢献したようです。
幸水の他にも,あきづき,南水,秀玉,甘太(写真参照)といくつかなっているので どのくらいの時期に収穫できるか調べて,来年に活かそうと考えています。
- 甘太
- 幸水
- 秀玉
- 南水
2017.08.21 果樹生育
りんごの生育がすすんでいます
大きくなりました「群馬名月」。
当園で取り組んでいるリンゴ栽培では、「はるか」、「群馬名月」、
「こうとく」、「サワールージュ」、「宮美(ふじの着色系枝変わり)」、
「パインアップル(ふじの蜜入り特化型枝変わり)」を導入しています。
「サワールージュ」を除いて、いずれも11月以降に収穫できる晩生品種です。
今年は、定植当年なので、「群馬名月」のみごく少数着果させました。
写真のように、今にも食べられそうな大きさに育ってますが、あと三ヶ月かけて完熟を目指します。(この品種は黄色の品種で、完熟しても真っ赤には色づきません)
ナシ、イチジク同様、リンゴもジョイント栽培に取り組んでおり、樹形がだんだん見えてきました。
来年は、たくさんの花が咲いて、それぞれの品種の収穫が始まりますのでお楽しみに。
2017.08.08 果樹生育
梨のジョイント栽培
当事業所ではナシのジョイント栽培を行っています。
通常ナシのジョイント栽培は棚仕立てで行いますが、ここでは地上80cmにある 誘引線から上方へ側枝を伸ばす栽培方法を採用しています。
棚仕立てに比べて、作業姿勢が楽になるメリットがあります。
4月にジョイントするための接ぎ木を行い、4ヶ月で写真のように固定用に使用した クイックタイが食い込むほどに枝が太ってきました。
このまま放置すると、食い込みがさらにひどくなりクイックタイがはずれない、枝の肥大が阻害されるなどの悪影響があるので、 ジョイント部に 新しいクイックタイを肥大が良好なところにセットし、 古いクイックタイを除去、 さらに除去して、 クイックタイの付け替え完了です。 枝の元の方からの作業が必須です。 10月末に再度、クイックタイを緩める作業を行います。
- ジョイント部分
- 新しいクイックタイをセット
- 古いクイックタイを除去
- さらに除去
- 付け替え完了
ここでは,ナシ,イチジク,リンゴでジョイント栽培を行っていますが, この後,リンゴとイチジクで同様の作業を行います。
2017.08.02 果樹生育
ブドウの根域制限栽培にも取り組んでいます
今回は,根域制限栽培ブドウをご紹介します。
当園では,宮城県農業・園芸総合研究所が開発した、ブドウの根域制限栽培に取り組んでいます。
塩害を受けた土地や排水の悪い土地など、もともとあった土壌を改良せずに新しい培土で栽培できるので、
改良の費用、手間が掛からない技術です。
栽培している品種は、シャインマスカット、クイーンニーナ、ブラックビート、ピオーネの4品種です。
今年の3月に2年苗を植えてから順調に樹冠は拡大して、シャインマスカットは写真のような枝ぶりになっています。
まだ7月ですが、枝の登熟も始まり、来年の初結実へ向けて準備が着々と進んでいます。
この圃場ではまだ整備中ですが、太陽光発電でポンプを回して、日射量に応じて灌水できるシステムも構築中です。
雨水を集水して利用すれば、非電化、非給水の圃場でも使えるシステムになります(当園では井戸水利用の予定)。
来年は,1樹当たり10房程度の着果を見込んでいます。
楽しみにしていてくださいね。
2017.07.22 果樹生育
いちじくの近況
みどりの杜にある果樹園では,リンゴ,ナシ,ブドウ,イチジク,ブルーベリーを栽培していますが,今日はイチジク栽培の近況をご紹介します。
今年の3月に定植した品種は「バナーネ」で、写真のようにジョイント栽培しています。
ジョイント栽培はナシで開発された最新の果樹技術で,当園ではリンゴ,ナシにも採用しています。
樹をつなげていく方法で,省力化や枝の伸びの均一化が図れます。
イチジクは順調に成長し,ほんのわずか着果させた夏果は、たばこの箱クラスの大きさになって,そろそろ収穫時期です。
新しく伸びた枝には,秋果が着果してすくすく育っています。9月頃から収穫ができるでしょうか?
白いシートは,最近の農業技術の進化を示す優れもの。
防草,遮熱,着色促進,防虫、泥の跳ね返り抑制による疫病防止など様々な効果を持ちつつ,水もしっかり通します。興味のある方は,土日に係がいますので,お尋ねください。
バナーネの他に,ドウロウ,ビオレソリエスも導入して,こちらも秋果がみられるようになりました。
これら3品種は,イチジクの中でも糖度が高い品種群で,幸せな甘さを堪能できると思います。
販売ができるようになりましたら,またお知らせしたいと思います。